
「Gitってよく聞くけど、実際に何ができるの?」そんなあなたへ。
ファイル名に「最終」「最新版」などを付けて何度も保存していませんか? Gitを使えば、変更履歴の管理が圧倒的にスマートになります。本記事では、そんなGitの基本と魅力を、たった5分でわかりやすく解説します!
はじめに:Gitって結局なに?

Git(ギット)とは、**ソースコードなどの変更履歴を記録・管理できる「バージョン管理システム」**です。主にプログラミングの現場で使われていますが、ドキュメント管理や共同作業にも役立ちます。
ざっくり言えば「いつ、誰が、何を変更したのかを記録し、過去に戻れる仕組み」です。
バージョン管理って何のために必要?
バージョン管理とは、ファイルやソースコードなどの「変更履歴」を時系列で記録・管理する仕組みです。
もし、バージョン管理がなかったら…?

- ファイルを上書きしたら、過去の状態には戻れません
- チームの誰かが編集した内容が、何を変えたのか分からなくなります
- 複数人で作業すると、変更が上書きされて消えるリスクも発生します
よくある失敗例(手動管理)
資料_v1.xlsx
資料_v2修正済.xlsx
資料_最終版(修正)ver3最終ほんとに.xlsx
こんなファイル名、見覚えありませんか?自分は大学の卒論を出すたびに履歴を残しておきたかったので、どんどんファイルが増えていました。「別名で保存」→ 「ファイル名.ver名」みたいな感じですね。 これは人力による非効率なバージョン管理の典型です。
Gitを使えば:
- ファイル名にバージョンを含める必要なし!
- 誰が・いつ・何を変更したのかが自動で記録される
- 「戻したい」と思った時に、好きな履歴にすぐ復元できる
Gitを使えば「過去の自分や他人の作業」に自信を持って向き合えるようになります。
Gitの特徴まとめ
Gitには、ほかのツールにはない便利な特徴がたくさんあります。初心者の方でもすぐに恩恵を感じられるような、わかりやすいポイントに絞って紹介します。
特徴 | 説明 |
---|---|
オフラインでも使える | Gitはパソコンの中に履歴を保存する仕組みなので、インターネットがなくても履歴を確認したり、作業を進めたりできます。 |
操作が速い | ファイルの変更を記録したり、過去の状態に戻ったりといった操作がとてもスピーディに行えます。 |
保存が効率的 | 変更された部分だけを記録するため、たくさんファイルがあっても無駄に容量を使いません。 |
作業を分けて整理できる | たとえば「新しい機能を追加する作業」と「不具合を直す作業」を分けて記録できます。あとから混ぜ合わせることも簡単です。 |
Gitは「開発の自由度」と「安全性」を両立した、現代の開発に欠かせないツールです。
チーム開発におけるGitの強み
Gitは、チームでの開発をスムーズに進めるために欠かせないツールです。1人での作業はもちろん、複数人での協力開発においても以下のようなメリットがあります。
- 複数人で同じファイルを編集しても、変更がぶつからないように分けて作業できる
- 各自が自分専用の作業スペースを持てるため、他人の作業に干渉せずに進められます。
- 変更内容を確認・相談してから取り込める
- 誰がどこを変更したのかを見ながら、相談したり修正したりすることができます。
- 「うっかり削除した」「誤って上書きした」などのミスから簡単に復旧できる
- 過去の記録が残っているので、いつでも元の状態に戻せます。
- いつ・誰が・どのような意図で変更したかがわかる
- チーム全体で作業の流れを追いやすくなり、引き継ぎもスムーズになります。
Gitを知らずに開発に参加するのは、地図なしで登山するようなもの。
計画もトラブル対応もできません。
Gitができること(ざっくり一覧)
Gitを使うと、「作業の記録」「履歴の確認」「作業の分け方」など、開発に欠かせない便利なことがコマンでたくさんできます。以下はその一部をまとめたものです。
コマンド | 機能 |
---|---|
git init | Gitで履歴管理を始めるための準備をする(リポジトリの作成) |
git add | ファイルの変更を「記録したい」とマークする |
git commit | マークした変更を実際に履歴に記録する |
git log | これまでの記録(履歴)を一覧で確認する |
git diff | どこを変更したのかを詳しく比較して確認する |
git branch | 作業内容を分けて記録するための「別の作業用の線」を作る |
git merge | 分けていた作業を一つにまとめる |
git push | 自分の履歴をネット上の共有場所(GitHubなど)に送る |
git pull | 他の人が送った履歴を自分のパソコンに取り込む |
まとめ:Gitは開発の「保険」であり「記録装置」
- Gitを使えば「いつでも戻れる安心感」が得られる
- チーム作業もスムーズに進められる
- ファイル管理のストレスから解放される