
Gitでプロジェクトを管理するうえで最も基本となるのが、ファイルの変更を記録する操作です。 それを行うのが 「git add
」と「git commit
」です。この2つを正しく理解すれば、履歴管理の第一歩が踏み出せます!
git add
:変更を「記録したいもの」として準備する
git add ファイル名
git add
は、ファイルの変更を「履歴に残したい」と指定するステップです。Gitでは、すぐに変更が記録されるわけではなく、「ステージ(準備)」という段階を経てから「コミット(記録)」されます。 この「ステージ」への追加が add
の役割です。
- 変更されたファイルを選んで履歴に残すかどうか決められる
- 間違って変更したものは、
add
しなければ記録されない - チームで作業する場合、意図しない変更の混入を防ぐ手段にもなる
すべての変更を追加するには:
git add .
複数のファイルを指定したい場合は、スペース繋ぎで指定できます。
git add index.html style.css
💡
add
を使えば「どの変更を記録するか」を自分でコントロールできます。
では実際にaddコマンド利用してファイルの変更をステージにあげてみます。
適当な名前のフォルダを作って「git init」コマンドでgitで管理できるようにします。その後適当なファイルをフォルダに追加してみましょう。この例では「git-sample」のフォルダに「memo.txt」のファイルを追加してみます。追加し終わったら「git status」でファイルの履歴状態を確認します。

この状態ではまだステージに追加されていないため、宙ぶらりんの状態です。ここから「git add」を実行して「memo.txt」の変更をステージに追加します。

ファイルが追加し終わったら、「git status」でフォルダの管理状態を確認します。これでステージについかすることができ、履歴に残す準備ができました。あくまで履歴に追加する準備ができただけなので、まだ履歴に残っていないことに注意してください。
git commit
:変更を実際に履歴として記録する
git commit -m "コメント(変更内容の説明)"
git commit
は、add
で準備されたファイルの変更を正式に履歴に記録する操作です。 これによって「いつ・誰が・どんな変更をしたのか」が履歴として保存され、あとから見返すことができるようになります。
-m
オプションを使って、変更の内容をわかりやすく短く記述するのが基本です。- 「なぜその変更を行ったのか」を簡潔に書いておくと、後で履歴をたどるときにとても役立ちます。
- 複数人での開発では、読みやすいコミットメッセージがプロジェクト全体の理解度や保守性を高めます。
例:
git commit -m "READMEを更新して使い方の手順を追記"
💡 コミットは「スナップショットを残す」ようなもの。こまめに、分かりやすく行うのがコツです!
では実際に先ほどaddでステージに追加した「memo.txt」を履歴に追加してみます。

最初に「git status」でフォルダの履歴状態を確認すると、次にcommitするファイルとしてmemo.txtが出ていますが、commitコマンドを実行することでcommitするファイルがなくなったことにより、statusで確認しても何も表示されなくなっています。もちろんファイルが消えたわけではないのでご安心を。
これで履歴への登録を一言つけて登録することができました。登録した履歴を確認する方法は次の記事で解説します。
まとめ
git add
は「変更の準備」git commit
は「履歴として保存」- 状態は
git status
でいつでも確認