まずは環境を整えよう!Gitのインストールと初期設定【Git】

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まずは環境を整えよう!Gitのインストールと初期設定【Git】

Gitって使いたいけど、最初の設定がむずかしそう…」そう感じているあなたへ。

 実は、Gitの導入は思ったよりずっとカンタンです。 この記事では、初心者でも迷わず進められるよう、必要な手順をわかりやすくまとめました。 これを読めば、明日からあなたもGitを使って履歴管理ができるようになります!

Gitを使い始めるために必要なこと

 Gitを使うには、まず「Git本体のインストール」と「最初の設定(ユーザー名・メールアドレス)」を行う必要があります。本記事では、Windows・Macどちらの環境でも対応できるように説明していきます。

Gitのインストール方法

▶ Windowsの場合

  1. Git公式サイトにアクセス
  2. 「Download for Windows」をクリック
  3. ダウンロードした .exe ファイルを実行
  4. 基本的には「Next」を連打でOK(デフォルト設定で問題なし)
  5. インストール完了後、Git Bash を起動

▶ Macの場合

方法①:Homebrewを使う(おすすめ)

brew install git

方法②:Xcode Command Line Toolsを使う

 MacにはApple製の開発ツール「Xcode Command Line Tools」が用意されており、その中にGitも含まれています。以下のコマンドをターミナルで実行してみましょう:

git --version

 もしまだインストールされていない場合は、ポップアップが表示され、「Command Line Tools をインストールしますか?」と聞かれます。そのまま「インストール」を選ぶと、Gitを含む開発ツール一式が自動的に導入されます。 

💡 特にXcodeをインストールしていなくても、このCommand Line ToolsだけでGitは使えます。

Gitの初期設定

 Gitを使い始める際、ユーザー情報を設定しておきましょう。これは誰がコミットしたのかを記録するための設定です。※コミットとはファイルを変更することです。

▶ ユーザー名とメールアドレスの登録

git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "you@example.com"

💡 この設定は1回だけでOK。--global を付けると、この設定は今後作成するすべてのGitプロジェクトに自動で適用されます。

▶ 設定内容の確認

git config --list

 設定したユーザー名やメールアドレスが表示されていれば成功です。他にもGitのさまざまな設定が一覧で表示されます。

GitHubアカウントの作成方法

 GitHubを利用するには、まず無料アカウントを作成する必要があります。以下の手順で進めましょう。

▶ GitHubアカウントの作成手順

  1. GitHub公式サイト にアクセス
  2. 右上の「Sign up(サインアップ)」をクリック
  3. ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力
  4. メール認証を行い、必要に応じて2段階認証を設定
  5. プランの選択(無料プランでOK)
  6. 簡単なアンケートに答えて登録完了!

💡 GitHubは基本無料で使えます。個人開発やチーム開発にも十分な機能が揃っています。

GitHubとの連携(SSHキーの生成)

 GitHubに変更したファイルをアップロードしたり、逆に更新されたファイルをローカル環境に取り込むときにSSH接続を行います。そのときに公開鍵と秘密鍵が必要です。このKeyのペアはローカル上で生成して、生成した公開鍵をGitHub上で登録します。

▶ SSHキーの作成

 SSHキーとは、パスワードの代わりに安全にGitHubと通信するための「鍵」のようなものです。以下のコマンドで、SSHキーを作成します:

ssh-keygen -t ed25519 -C "you@example.com"

 -t ed25519 は、暗号方式として「ed25519」を指定するオプションです。安全性が高く、高速で軽量なため、現在最も推奨されています。 実行後に、いくつか質問が表示されます。

  1. 保存場所の指定:そのままEnterでデフォルト(~/.ssh/id_ed25519)に保存されます。
  2. パスフレーズ(パスワード)の入力:何も入力せずEnterでもOKですが、安全性を高めたい場合はパスワードを設定してください。
    • 入力しても画面には何も表示されませんが、正しく受け付けられています。
    • 確認のため同じパスフレーズをもう一度入力します。

💡 パスフレーズを設定しておくと、万が一SSHキーが盗まれても第三者に悪用されにくくなります。

▶ 公開鍵をGitHubに登録

  1. 以下のコマンドで公開鍵を表示
cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
  1. GitHubの「Settings → SSH and GPG keys」から新しいキーを追加
  2. 表示された鍵の内容を貼り付けて登録

▶ SSH接続でパスフレーズを毎回入力しないようにする

 Key生成時に設定したパウフレーズはGitHubのファイルを更新するときに毎回入力を求められます。正直言ってめんどくさいので、SSHエージェントとsshの設定ファイルを活用して自動で打ち込んでくれるようにしましょう。

手順1:SSHエージェントを起動して鍵を追加

eval "$(ssh-agent -s)"
ssh-add ~/.ssh/id_ed25519

💡 このコマンドを打つとパスフレーズの入力を求められます。パスフレーズ入力はこのとき1回だけでOK。その後は自動で処理されます。

手順2:SSH設定ファイルに保存(~/.ssh/config)

以下の内容を ~/.ssh/config に追加します(なければ新規作成):

Host github.com
  HostName github.com
  User git
  IdentityFile ~/.ssh/id_ed25519
  AddKeysToAgent yes
  UseKeychain yes
  • IdentityFile:使用するSSHキーの場所
  • AddKeysToAgent yes:エージェントに自動追加
  • UseKeychain yes(Mac限定):macOSのキーチェーンに保存して自動入力

 以上で毎回パスフレーズを打たなくても良くなります。パスフレーズは絶対に他人に知られることがないよう、物理的な用紙等に記載して覚えておきましょう。

まとめ

  • Gitは公式サイトまたはターミナルから簡単にインストールできる
  • ユーザー情報を設定することで履歴が誰のものか分かるようになる
  • GitHubとの連携はSSHキーを使えば安全で便利
  • パスフレーズの打ち込みはSSHエージェントを利用して自動入力に

目次

実務で使えるGit講座 ― 初心者から即戦力まで6ステップ TOP

第1部 Gitの導入と基礎知識

  1. Gitとは? なぜ必要か?
  2. Gitのインストールと初期設定
  3. 最初のGit操作:init / clone / status

第2部 基本操作とローカルでの履歴管理

  1. ファイルの変更を記録:add / commit
  2. 履歴の確認と変更の取り消し:log / diff / restore
  3. Gitの仕組みを理解する(ステージングエリアとは?)

第3部 ブランチとマージの基本

  1. ブランチの概念と作り方
  2. マージとコンフリクト解消
  3. Git Flow・開発ブランチ運用の基本

第4部 GitHubを使ったチーム開発

  1. リモート操作:push / pull / fetch
  2. GitHubとプルリクエストの流れ
  3. チーム運用でのルール作り

第5部 実務で差がつく応用操作

  1. 履歴の書き換え:rebase / amend / stash
  2. タグ・リリースとCI/CDの連携
  3. Gitトラブル対応集(reflog / resetハマり対策)

第6部 GitHub Copilotの活用術

  1. GitHub Copilotとは?できること・できないこと

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