データベースの障害が発生したときに復旧する方法として,主にロールフォワードとロールバックの2種類の手法がある.いずれも原子性(atomicity)を維持するために行われる.復旧にはフルバックアップファイル(データベースの全データをバックアップしたファイル)とログファイルを用いる.ログファイルにはデータベースの更新前と更新後の情報(ジャーナルファイルとも呼ぶ)を書き出す.
ロールフォワード(Roll Forward)
データベースで障害が発生した場合にフルバックアップまでの状態まで戻し,それ以降の更新についてはログファイルの更新情報をもとに復旧させる方式.前進復帰とも呼ばれる.
ロールバック(Roll Back)
トランザクション中に異常終了して更新処理が正常に終了しなかった場合,ログファイルの更新前情報を使用して復旧させる方式.下記図のトランザクション2は取り消して更新前の状態に戻すイメージ.後退復帰とも呼ばれる.